詩恭(しきょう)です。
非正規雇用の代表例としてあげられるのはアルバイトという雇用形態ですよね。
非正規雇用というと、他にも契約社員や派遣社員という働き方もあるのは、あなたもご存じかと思います。
ですが、意外と非正規雇用の働き方の違いはわかりにくいのではないでしょうか?
今回は派遣とアルバイトに焦点を当て、派遣歴6年になる私がその違いについてお伝えします。
どちらにも良い点、悪い点がある一方、派遣とアルバイトって似てはいますが明確に違うんですよ。
この記事は
・派遣をはじめたばかりのあなた
・派遣とアルバイトの違いがよくわからないあなた
にお送りします。
派遣は外部の人、アルバイトは内部の人
私は現在は派遣をしていますが、アルバイトをしていたこともあります。
その経験からみて、派遣とアルバイトの違いはおおよそこんな感じになります。
派遣 | アルバイト | |
雇用形態の違い | 非正規雇用 派遣会社から派遣されてきた人 | 非正規雇用 企業が直接雇用した人 |
時給 | 高め | 低め |
福利厚生 | 派遣会社の福利厚生を利用できる。 派遣先企業の福利厚生は利用できない | 雇用先企業の福利厚生を利用できる |
雇用期間 | 期間に限度あり、最長3年 | 短期募集以外、期間に限度なし |
給与の支払い元 | 派遣会社 | 雇用先企業 |
住民税など | 自分で別に払うので給与天引きはなし | 給与天引きあり |
スキルや能力 | 高度なスキルや資格が必要とされる業種も | 求められない場合が多い |
職場の困りごとやトラブル解決 | 派遣会社の担当者が間に入る | 自分で解決する必要がある |
細かい違いはありますが、一番の違いは派遣はあくまでも外からきている人、アルバイトは企業に直接雇用されている内部の人、ということです。
企業に何かあった時に、派遣は外の人なのでクビを切りやすいんですが、アルバイトは正社員と同じ直接雇用なので、同じ非正規であっても切りにくいという特徴があります。
派遣は時給も高いですから、経費削減にもなりますよね…(遠い目)
他には派遣は住民税などは給与天引きはなく、アルバイトは職場でのトラブル解決は自分でする必要があるなど、双方にその立場ならではの不便な点があります。
派遣的目線でいいますと、住民税は天引きしてほしいなあ…と切に感じています(泣)
あとは派遣会社の福利厚生も、社会保険や有給休暇以外の部分をわかりやすくしてほしい、と思います。
ルールブック的な物に載っているコトが多いんですが、どの派遣会社のも文字が小さすぎて読めません(泣)
ひと言でいえば、派遣はよその人、アルバイトは会社内部の人。
会社は何かあった時に内部の人を守りますので、真っ先にクビを切られるのは派遣です。
まあ当然ですよね(白目)
とはいえアルバイトにも不便な点はありますので、安心してはいられません。
派遣は社員ではないし、アルバイトは企業内の最下層ではない
10年以上前、リーマン・ショックと呼ばれた金融危機により不況が訪れ、主に製造業の派遣労働者の契約打ち切りが発生しました。
そして有名になった言葉が【派遣切り】です。
派遣切りに遭った労働者の記事も当時読みましたが、なんというか、勘違いもはなはだしい言葉が並んでいたのを覚えています。
誇張もあるとは思いますが、自分は正社員同然だと思っていたとか、アルバイトを見下していたというような内容でした。
私も当時は知識がありませんでしたが、いま考えるととんでもないことです!
なにしろ全部“逆”なんですから。立場がわかっていなかったんですね…
「派遣は時給の高いバイト」…とはいえません
求人サイトを見ると、“派遣バイト”という書き方をしている場合があります。
ん?と思いながら募集要項を見ると、どうやら派遣としての募集…ということが過去何度かありました。
派遣とアルバイトを混同しているのかな?と感じたんですが、“派遣バイト”は正しい書き方とはいえません。
その理由は先にお伝えしたように、派遣とアルバイトは確かに似てはいますがまるで違う雇用形態だからです。
責任が問われないという意味では同じですし、仕事の内容も似たようなものかもしれませんが。
ただ、派遣やアルバイトで働いている当人であっても、あるいは企業の人事担当者であっても、このあたりをキッチリ把握しているという人は多くはないのではないでしょうか?
外見だけをみていると本質をつかむことは困難になりますが、派遣とアルバイトの違いであっても同じなんですね。
派遣は社員ではありませんし、ましてや直接雇用のアルバイトとも違います。
そのため似て非なるもの…ともいえないんですよ。
かつての【派遣切り】で教訓を得て、それを活かしている人はどれくらいいるんでしょうか。
派遣とアルバイトの良い共通点を活かす
ここまで派遣とアルバイトの違いについてお伝えしてきましたが、実は共通点もあります。
それもとても良い、メリットともいえる共通点です。
仕事が選べる
アルバイトも派遣も仕事が選べます。
特に派遣は仕事の内容を詳しく聞いてから、やりたいかやりたくないかを選べるので、ミスマッチが少なくすむメリットがあります。
アルバイトでも面接で聞くことはもちろん可能ですが、想像が必要な部分も大きいのではないでしょうか?
まあ派遣にも想像は必要ですけどね…
ある程度仕事の内容も決まっているので、経験者であればとっつきやすいのも良いです。
自由度が高い
アルバイトが比較的自由に働けるのはよく知られていますが、派遣も自由度は高めです。
あらかじめ派遣会社に伝えておけば、扶養枠内で働くのも可能ですし、残業も比較的融通はききます。
もちろん仕事さえキッチリこなしておけば、が前提です。
今後のためにデメリットを把握しておこう
派遣にもバイトにも共通のデメリットがあります。
それは当然ながら非正規雇用なので常に不安定であるというコト、そして時給が上がりにくいコトです。
派遣もアルバイトも不要ならば意思がなくとも休まされたりして、給料がその分減ってしまう可能性が高くなります。
また昔とは違い、能力が上がっても昇給はしにくくなりましたので、ますます打撃を受けやすくなっています。
派遣もアルバイトも一生モノの仕事とはいえません。
今後のためにもデメリットはデメリットとして把握し、どう動けばいいのか考えていく必要がありますよ。
いまからでも遅くはありません!
この記事が、あなたのお役に立てれば幸いです。
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