詩恭です。
生活の中で、ちょっと休憩したり、のどが渇いた時に飲んだりするのがコーヒーやお茶。
あるいは仕事の真っ最中にエナジードリンクを飲んで、気合いを入れたりとか、ありますよね。
私にももちろんありますよ。仕事中にお茶を飲んだりしてますしね。
でも、そこで気をつけたいのが、カフェインの過剰摂取。
あえて言わせていただきます。カフェイン中毒って、薬物中毒とほぼ変わらないって、知ってますか?
今回は3つの事実をもって「カフェイン中毒は薬物中毒と同等だ!」と訴えていきます。
ただ、物事には悪い点も良い点もあるのが常。カフェインにも良い面はありますので、そちらも提示します。
カフェインの良い点=薬物の効果?
まずはカフェインがもたらす良い効果をお伝えします。
眠気覚ましにコーヒーを飲んだり、疲れている時にエナジードリンクを飲んだりすると、目が覚めて元気になった経験は誰でもあるかと思います。
つまり、カフェインには覚醒作用や疲労回復効果があるんですね。
カフェインは、神経を鎮静させる作用を持つアデノシンという物質と化学構造が似ており、アデノシンが本来結合する場所(アデノシン受容体)にとりついてアデノシンの働きを阻害することにより神経を興奮させます。
農林水産省“カフェインの過剰摂取について ”
また、私の体験談ですが、頭痛の時にコーヒーを飲んだら痛みがなくなったことがありました。
カフェインには血管を縮める効果もあると聞いたので、それで痛みがなくなったのではないかと思います。
そして、よく言われるのが薬物の効果。
ヤバい方の薬物だと頭がスッキリしたとか、目が覚めるとか、聞いたことがありますが…。
市販の風邪薬等だと、最近は眠くなりにくい成分が入っているものもあります。
市販の薬にもカフェインは入っていますし、やはり同様の効果はあるとみていいでしょう。
自殺目的で過剰摂取した例もありますし。
カフェイン中毒は2種類
カフェイン中毒は2種類あります。
- 急性カフェイン中毒
- 慢性カフェイン中毒
名前の通り、急性は一度に大量のカフェインを摂取することで中毒症状が発生するもの。
慢性は長期的にカフェインを摂取することで、じょじょに中毒症状が発生し、依存が強くなるものを指します。
薬物にも過剰摂取(オーバードーズ、odともいう)による中毒症状があったり、長期的な摂取による依存の強さがあったり…と、やはり同じですね。
急性カフェイン中毒の症状
そして急性カフェイン中毒の症状はというと…
関西医科大学総合医療センター(大阪府守口市)の寺嶋慎也医師は「カフェインを取ると、体内で代謝され血中濃度の値が半減するまで4~6時間かかります。その間に、さらにカフェインを摂取し続けると、重篤な急性の中毒症状が表れることがあります」と説明する。
中毒症状には、頭痛や吐き気、心拍数の増加、不安感、不眠、下痢、手足の震えなどがあり、嘔吐(おうと)や意識障害を起こすこともある。
時事メディカル“ 急性カフェイン中毒の危険 知らずに過剰摂取も ”
これはヤバい。意識障害ですか、正直考えたくないですね…。
ちなみに、日本では実際にエナジードリンクでカフェイン中毒になり、死亡した例があります。
急性薬物中毒の症状
そして薬物の過剰摂取による症状はというと…
症状としては、朝起きられない、立ちくらみ、全身倦怠感、立っていると気分が悪くなる、食欲不振、失神発作、動悸、頭痛、イライラしている、集中力が低下している、夜になると寝付けないなどです。
HOSPITA.JP“od”
内容はずいぶん違いますね。
カフェイン中毒は死の危険性もうかがえる一方、薬物の過剰摂取は一時的に体調を崩しているだけのような印象があります。
と言いつつ、過去には薬物の過剰摂取により、死亡したケースもあるんです。
一部を切り取るわけではありませんが、死の可能性があるのはカフェインも薬物も一緒だとわかります。
カフェインの依存性
コーヒーにしろお茶にしろ、エナジードリンクにしろ、また飲みたくなってしまうもの。
味ももちろんあるでしょうが、実際はそれらに含まれるカフェインの効果が大きいでしょう。
カフェインを摂取すると頭がスッキリしたり、疲れが和らいだりするんですが、ひんぱんにカフェインが身体に入ってくると身体が慣れてしまい、次第に効果が薄れてきます。
そうなると常にカフェインを摂取していないと眠気や疲労が取れず、集中できないような状態になってしまうんですよね。
この状態を離脱症状(以前は禁断症状という表現でした)といいます。
離脱症状から逃れるためにさらに量を増やして(飲む回数を増やして)いくと…立派な依存症のできあがり、そして中毒症状があらわれはじめます。その症状を消すためにますますカフェインの摂取量が増えて…という負のループが生まれるわけです。
この時点でもう怖くないですか?
慢性カフェイン中毒の離脱症状
慢性カフェイン中毒の症状は以下の通りです。
・吐き気、嘔吐
ココカラクラブ“ 実は身近すぎる薬物中毒~カフェイン過剰摂取~ ”
・手足のしびれ
・動悸
・悪寒
・意識消失
・心肺停止
死亡するケースは稀とのことですが、かなりヤバい症状には違いありません。
慢性薬物中毒の依存性とその症状
では性薬物中毒の症状はどんなものでしょうか。その前に、薬物依存症についてみてみると…
薬物依存症は国際的に認められている精神障害のひとつです。覚せい剤・シンナー・大麻などの依存性のある薬物を使いつづけているうちに心身に異変が生じ、薬物を使いたいという気持ち(渇望)が強くなりすぎて、自分ではコントロールできなくなり、現実にいろいろと不都合が生じているにもかかわらず、使いつづけてしまう障害です。
特定非営利活動法人GAIA 薬物・アルコール依存症リハビリセンター“1.薬物依存症の正しい理解”
カフェイン中毒の依存性をかなり重くしたものですね。
特に「自分ではコントロールできない」「現実にいろいろと不都合が生じているにも関わらず」というところが恐ろしさを感じます。
では、症状はどんなものでしょうか?(アルコール中毒を例に取っています)
手の震えや幻覚、意識障害などの「振戦せん妄」とよばれる離脱症状(従来は禁断症状といいました)を呈することがあります。このような状態になる人は身体依存になっているのです。
身体依存になってしまうと、離脱症状の苦痛を避けるために、何としてでもアルコールを入手しようとして、家族の目を盗んで自動販売機に向かったりといった、アルコールを手に入れるための行動を起こします。このような行動を薬物探索行動といいます。そして、アルコールを入手し、飲酒が繰り返すことになります。
一方、精神依存とは、渇望(薬物が欲しいという強い欲求)に抗しきれず、自制が効かなくなった脳の障害(状態)です。精神依存だけでは、その薬物が切れても、身体的な不調は原則的に出ません。
特定非営利活動法人GAIA 薬物・アルコール依存症リハビリセンター“3.薬物依存とは?”
身体依存+精神依存が出た状態がまさに「症状」と言えるでしょう。
そしてこの症状、やはりカフェイン中毒の依存性と酷似していますよね。
カフェインの依存性は薬物依存と同等と言えるでしょう。
まとめ
- カフェインには覚醒作用や疲労回復効果、鎮痛効果がある
- 市販の薬にもカフェインが入っているので、同様の効果がある
- カフェイン中毒も薬物中毒も急性と慢性の2種類がある
- 急性は過剰摂取が原因で起こるもの
- カフェインにしろ薬物にしろ死の危険性がある
- 慢性はじょじょに中毒になり、依存が強くなっていくもの
- カフェインの摂取をやめると離脱症状が現れるため、それを消すためにさらに摂取量が増え、依存度がさらに増し…の負のループに陥る
- 薬物中毒の症状は、身体依存(手に入れるための行動を取る)と精神依存(ほしいという思いを自分でコントロールできない)が出る
- カフェインの依存性と薬物中毒の症状は酷似している
カフェイン中毒を防ぎつつ飲み物を楽しもう!
ここまでカフェイン中毒は薬物中毒と大差ない!とお伝えしてきました。
ただ、コーヒーやお茶、エナジードリンクが全部ダメ!と言いたいわけではありません。
あくまでも過剰摂取すれば薬物中毒と変わらないよ、と伝えたいんです。
たくさん飲まないよう、工夫することをおススメします。
でも、コーヒーとかお茶は好きだし、そんな簡単にやめられないよ …
とお考えかもしれませんね。
ご心配はいりません。
ここ最近はカフェインレスのコーヒーやお茶も増えてきています。
レス、と言ってもゼロではなく、カフェインの含有率が0.1パーセント以下のものになります。
味はいままでのものとまるで変わりませんし、とても飲みやすいです。
こういうものをうまく利用して、カフェイン中毒を防ぎつつ飲み物を楽しんではいかがでしょうか?
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